オウンドメディア
構築・運用のポイント
5.システム設計のポイント
DM事業部 小椋
オムニチャネルマーケティングを推進するには、データの統合、分析、連携が重要です。
そのため、オウンドサイトのシステム設計においても、DWH/CRMとの連携を前提とする必要があります。
システム設計で特に重要なポイントを2つご紹介します。
1. データの利活用
2. 製薬業界独自の設計
1.データの利活用
データを効率的に活用することで、オウンドサイトの価値を最大化することができます。
-データ統合
オムニチャネルマーケティングの推進には、それぞれのチャネルが個別で情報提供を行うのではなく、データ連携によるシームレスな顧客体験を提供することが重要です。
●オウンドサイトからDWH/CRMへのデータ連携
データの利活用、分析ニーズに柔軟に対応するため、取得できるすべてのデータをDWH/CRMに連携できるような設計が望ましいと考えています。
これにより、新たな分析ニーズが発生しても、システム改修を実施するコストや期間が不要になり、PDCAサイクルの速度を向上することができます。
●DWH/CRMからオウンドサイトへのデータ連携
製薬業界特有の各種マスタデータや、他のチャネルのデータをオウンドサイト側に連携することで、オウンドサイトでのパーソナライズした情報提供が可能になります。
ページ内のメッセージの出し分けや、レコメンド、マイページなど、「医師一人ひとりに最適な情報提供を行う」ことへの関心が高まっています。
-リアルタイムデータ処理
オウンドサイトの効果を最大限に引き出すためには、リアルタイムでデータを連携できるシステムが望ましく、特にMRの活動支援のために迅速なフィードバックが求められます。
-セキュリティ
ユーザーデータを取り扱う以上、データの安全性とプライバシーの保護は必須です。
適切なセキュリティ対策とデータ保護規則の遵守が求められます。
上記のポイントを考慮することで、オウンドサイトを、オムニチャネルマーケティングを推進する強力なチャネルにすることができます。
2.製薬業界独自の設計
製品情報管理やコンテンツ公開管理など、製薬業界独自の運用に耐えられるシステム設計が必要です。
-製品情報管理
製品情報の更新にあたって、「できるだけ早くサイトに公開したい」「履歴も管理したい」等のご要望をいただくことが多くあります。電子添文やインタビューフォーム、改訂のお知らせなど、文書の種類ごとに管理できる専用の機能を設計・実装することで、スピーディーかつ品質を担保した運用を行うことができます。
-コンテンツ管理
監修医のご高閲や、社内審査、他の施策との連動など、さまざまな要因でコンテンツの公開日が変更になるケースは多々あります。また、審査後、一定期間で見直し・再審査を行う企業の場合、審査番号や作成月の管理が求められることもあります。このような業界独自の要求を満たすためには、柔軟で拡張性の高いコンテンツ管理システムの設計が必要です。
まとめ
データの利活用、リアルタイム処理、セキュリティ、製品情報管理、そしてコンテンツ管理といった要素を包括的に取り入れたシステム設計を行うことで、オウンドサイトをオムニチャネルマーケティング推進の強力なチャネルにすることができます。
MCI DIGITALでは20社を超える製薬企業のオウンドサイト要件定義~構築、運用の実績があります。
製薬業界独自のデータ構造の理解はもちろんですが、さまざまなシステムが組み合わさってオウンドサイトが機能している中で、全体の環境把握・全体最適の観点でシステム設計を行っています。
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